「復活10」

明日で福岡滞在も最後となったが、非常に充実した日々をおくることができた。これも、ひとえにアテンドしてくれた方々の心配り、ホテルのアメニティの高さ、なにより、福岡という街のパワーによるところが大きいだろう。

川に囲まれた立地を生かした都市計画が好きだ。比較的水も奇麗だから、川沿いの商店街や屋台などが絵になる。クルマを気にしないで歩けるから、気持ちいい。緑も多い。蔦が絡まる建物をいくつ見ただろう。象徴的なのが、巨大な階段状の建築、その屋上すべてを緑で覆い尽くしたアクロスだ。

驚いたのは、完全にアジアの人々の観光都市となっていたことだ。もちろん、以前からその素地は十分にあったが、見ていると彼らは自分の街のように寛いでいる。近いので気安く何度も来ているように見えるし、上品で洗練されている。銀座の光景とはちょっと違う。自由でおおらかな空気が漂っている。さすが、ソフトバンクホークスを育んだ土地といったところか。

「ヨダか」管理人として初めて迎えた日本シリーズは、にわかヤクルトファンとなって応援していたが、ホークスの強さはひとつ抜けて見えた。多種多様さにあふれていて、オープンなチームカラーに見える。それがたくましさに、つながっている。だから、新戦力も、外国人助っ人も、のびのびと力を発揮できるのかもしれない。しかし、松田の涙には、連覇のプレッシャーの大きさも感じた。

ホテルで配られる西日本新聞に「弱かった頃から見ていたので、二連覇できるなんて夢のようだ」という会社員のコメントがのっていたが、こういうところが地方紙はいいのだな。内川の独占手記も読めたし、監督讃歌に満ち溢れた記事や、優勝セールの広告も楽しんだ。しかし、王さんもすごいし、親会社もすごい。時代の移り変わりを感じる。あと少しで、世界一決定戦が、現実味を帯びてくる。日本が、動いている。(内藤まろ)