「復活13」

 山羊座のA型を意識するようになったのは、濱田マサルさんのせいだ。つれを通じて、暦、天気、などに絡めて、折々占い的なアドバイスを頂いていたことがある。あまり、信じなかったかもしれないが、しかし、なんとなく身内意識が働いたのも確かだ。そのくらい山羊座のA型というのは、受難のカテゴリーに属しているという潜在意識がある。ということは、実は占いを信じているのかもしれない。というか、避けてきたのだ。

 それをうまく言い当ててくれたのが村上春樹さんだ。「割食う山羊座」では、山羊座の受難を面白おかしく書いているらしい。読んでないのだが、読まなくてもなんとなく共感してしまう。そして、山羊座のA型ほど、不当に貶められている存在はないという。過去を思い返すに、とても納得してしまう。
 
 村上作品は若い頃から読んでいるわけではないが、しかしなんとなく自分を重ねてしまう(そこが、村上さんのすごいところだ)。自分の小学生時代は、同じ町内にワタナベトオルと、ワタナベノボルがいた。ふたりは、小学性の自分にとっての決定的な存在だった。ワタナベトオルは自分の鼻をいきなり殴って鼻血を出させた最初の子供だったし、ワタナベノボルはそれまで尊敬しあっていたはずが表参道に引っ越した途端急に自分を田舎者扱いし、格差を教えてくれた最初の存在だった。ちなみに、村上さんご自身の事務所は今では表参道にあるらしいが、若い頃は習志野に住んでいたらしい。自分が習志野自衛隊へボーイスカウトに行っていたか、そこで軟式テニスをしていた頃だ。

 まあ、こういうのを勝手な身内意識というのだろう。しかし、村上さんの奥さんとつれが同じ星座というのには、やはり人ごとでないような気もした。男の山羊座と女の天秤座が、占いではもっとも相性がわるく、それだけは信じているということも笑。。かように、受難の人々ほど、身内意識が強くなるのかもしれない。しかし身内意識から派生しやすい排他的な要素や結束力の方といえば、まったくといってないのも「山羊座のA型」の特徴だろう。(内藤まろ)